前回、開発中の「Fusion360のスケッチ線・プロファイルSVG出力アドイン」で、寸法線、寸法補助線の完成度低い、と書きました。その後、いろいろ改善してみたので、紹介します。
改善後のレベル
いくつかサンプル見てください。いずれもFusion360のスケッチで作成し、自作アドイン「SVGutil」で、スケッチの寸法値とスケッチ線をSVG形式で出力して、PowerPointで編集・表示したものです。SVG画像である証拠に、円と円弧は赤で書いています。
比較的うまくいっている例(PowerPoint上の表示)
R表示で数値が上下ひっくり返ったりしているのはありますが、比較的Fusion360画面に似た出力が得られた例です。実は水平線、垂直線、円弧、円で構成された形状だとうまくいきます。なお、円弧の寸法線の両端に矢印がありますが、その後先端だけに修正済みです。
失敗例
次の例はスパナですが、斜め寸法線が入ってくると、寸法値と寸法線が対角にはなればなれになったりしてうまくいっていません。他にも、斜め平行線の場合は、軸方向の寸法線が表示されてしまいます。角度寸法も0をまたぐ時によく失敗します。
このあたりは、当方の理解度の問題なので、いずれ方策が見つかると思います。
困りごと
SVGで直線を出力すると、PowerPointでは「フリーフォーム」という図形に変換されます。直線だから、SVGでは斜めだろうが水平垂直であろうが始点と終点を結ぶだけでよいのですが、フリーフォームの斜め直線は長方形の対角線になっていて、水平線は高さゼロの長方形、垂直線は幅ゼロの長方形となっています。
ところが困ったことに、幅または高さゼロのはずが、0.1㎜などの幅を持つことがあります。これがあると線がずれてしまい、ちょっと格好悪いのです。
「うまくいっている例」でも、よく見ると寸法線の矢印と線がずれているものがあります。このとき寸法線は長方形になっていて、平行なもう一辺のほうが正しい位置にあるのは確認済みです。さてどうしましょうか。改善は続きます。
それでも、当初のレベルから大幅にアップしており、個人的には結構喜んでいます。