歯車の形に興味のある人に

FreeCADの「ギヤワークベンチ-内歯車」使用時に気を付けたい項目

FreeCADでよく使われる歯車作成ツールは以下の2つです。今回は、後者のツールに関する記事です。

形態 ワークベンチ モデル化対象歯車
標準で付属 パートデザイン 外歯車、内歯車の平歯車
アドオンで入手 ギヤワークベンチ 外歯車、内歯車、サイクロイド、ウォーム、ベベル、クラウン他
図1.歯数34の内歯車(アドオン版と内蔵版)
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結論

ギヤワークベンチを使用する際には、次の点に気を付けてください。
図1.歯形の違い

内歯車をメニューから作ると歯のたけが短い

ギヤワークベンチの内歯車の歯たけデフォルト値は1.85m(mはモジュール)で、標準歯車の2.25mよりも0.4m短くなっています。これを回避するには、「プロパティ」-「tolerance」-「head」の「-0.4」を「0」に設定してください。 同じ内歯車でもマクロから作成する場合および外歯車は2.25mのままなので問題ありません。
図2.「プロパティ」-[head]

外歯車、内歯車とも歯先部と歯底部が直線

通常、歯先円や歯底円の一部なので円弧になるはずですが、ギヤワークベンチでは直線で形成されています。これは回避困難なので、ギヤワークベンチではなく、標準ツールを選ぶという選択肢もあります。

歯たけが短い理由(推定)

作者のブログ(リンクはしていません)を見ると、歯数24の内歯車で歯先が干渉するとの指摘に対し、「歯先をカットしてください」という応答があります。これが一因ではないかと思われます。つまり干渉不具合を避けるため、該当部分を削ったということです(間違っているかもしれません)。
しかし、34歯以下の少歯数では内歯車の歯形が成立しないため、干渉するのも不思議ではありません。内歯車の成立条件の一つである「インボリュート干渉」チェック時にこの計算は出てくるので、ふつうは気が付くか、ソフト側が警告を発するはずです。 小原歯車工業様のQ&Aには以下の項目があります。
少歯数(歯数30など)の内歯車は製作できますか?
転位のない圧力角20°、並歯の内歯車では歯先円が基礎円より小さくなってしまうため、歯数34枚未満の歯形が成立しないため製作できません。

ですから、ユーザの皆さんが内歯車を設計する際には、正しい対処をしていただきたく本テーマを取り上げました。
本ブログの創成図から歯形の成り立ちを理解する(2) - 歯車のハナシの「歯底円径と基礎円径の大小が入れ替わる理由」のところでも触れています。

以上です。