歯車の形に興味のある人に

「歯末のたけ」設定可能なインボリュート曲線計算ツール

CADで内歯車創成図を書いて3Dモデル化する(2、正確な歯形)」において、ピニオンカッタ用に歯末のたけ1.25の歯形データ(Z30,m2)を記事中に記載しました。

記事とは異なる諸元の歯形データが欲しいというケースもあるでしょうから、「歯数」、「モジュール」、「圧力角」、「歯末のたけ係数」が入力可能な歯形計算ツールを用意しました。正立した歯形の右歯面データが出力されるので、Y軸対称コピーで1歯の左右インボリュート部が完成します。

図.ツール概要

使い方

  1. 「歯数(5~500」入力:範囲外は上下限値で計算します。以下同様
  2. 「モジュール(0.1~100)」入力:
  3. 「圧力角(0.1~100」入力:標準は「20」です。
  4. 「歯末のたけ係数(0~3)」入力:モジュール単位で入力してください(ex:1.25)。標準は「1.0」です。
  5. 「スケール(0.01~10000)」入力:形状表示部の拡大率です。モジュールを10倍したら、スケールを1/10倍すると同じ大きさで表示されます。
  6. 入力したら「Generate Involute Curve」ボタンをクリックしてください。歯形データとその形状が表示されます。
  7. 歯元隅肉曲線は付きません。インボリュート部だけのデータで歯車を描く手順は「インボリュート曲線計算シートを使って「SpurGear」相当の歯車を作図する」で紹介しています。
  8. 転位、アンダーカットには対応していません。

諸元入力部












歯形CSV出力部

  • 出力データは「mm単位」です。Fusion360の読み込みは「cm単位」なので、結果を1/10するか、諸元入力の際にモジュールを1/10してください。
  • 出力データは、x,y,z値をカンマで区切ったCSV形式です。このままコピーしてメモ帳などに張り付け後、拡張子を.CSVで保存してください。Y軸値だけ見ると設計半径と異なりますが、r=\sqrt{x^2+y^2}とすれば、設計半径に一致します。




歯形形状表示部

  • 歯形形状表示部では、歯形を赤線で示しています。
  • 歯先円は、諸元入力の「歯末のたけ係数」を反映しています。
  • 歯底円は歯元のたけ係数1.25で計算しています。なお、歯数42以上と41以下では基礎円と歯底円の大小関係が入れ替わります。