FMgearsはc++製のアドインで、コンパイルされているためプログラムの中は見えません。内歯車が必要なケースでよく使われているようです。
特徴
規格 | 記載ないが、歯元のたけ、歯先のたけはJIS同等 |
外歯歯元形状 | トロコイドではなく、直線と隅Rで構成 妥当なR値が不明 |
内歯車 | ピッチ円が外径円の大きさに影響を受ける |
アンダーカット形状 | 未対応 |
転位 | 未対応 |
クリアランス (バックラッシ) |
対応 |
歯車種類 | 平歯車、ラック |
外歯の歯元形状
ほぼ同じなので「SpurGear」参照してください
内歯車はピッチ円が外径円の大きさに影響を受ける
頂隙の設定は正しくできているようです。
諸元入力時に注意が必要なポイントは、外径(Outer Diameter)をピッチ円径(Pitch Diameter)から十分な距離を保つことです。なぜなら、距離を確保せずに外径を設定すると、ピッチ円の内側に小さな内歯車が生成される奇妙な現象が発生するからです。
さらに、外径を極端に小さく設定すると、入力ウィンドウの最下部に「The outer diameter must be at least 73.00mm」のようなメッセージが表示されますが、このメッセージに示される数値を正確に入力するとエラーが発生します。実は表示されている値は、歯底円の直径を指しているので、同じ数値を入力するだけでは正しく機能しません。そこで1㎜くらい大きくすると作図できますが、前述のように所定のピッチ円になりません。
正しい内歯形を得るためには、外径と歯底径の距離(半径方向の厚さ)は設計値の2倍程度でいったん作図し、次に設計値の3倍程度でもう一度作図して、同じ内歯が得られることを確認するとよいでしょう。3Dモデルが作成できたら「プレス/プル」機能で外径を設計値に調整してください。
もう一点注意ですが、標準内歯車は歯数34以下では製作できません。なぜなら歯先円が基礎円より小さくなるので正しいインボリュート面ができないためです。これに対する警告はありません。
まとめ
バックラッシは「SpurGear」より正確なので、平歯車と内歯車が必要なら「FM gears」を選択すればよいと思います。ただ、内歯車の不思議な特性には注意が必要です。